【毎日できる便秘改善のための食事 5つのポイント】ただの便秘では済まない。あなたの腸内は?

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「あなたは便秘ですか?」と聞かれたら、なんと答えますか?

 

実は、便秘の症状を訴える人は、日本人の7人に1人だと言われています。便秘は、誰もが悩むかもしれない症状。でも、「便秘と言っても、特に命に別状はないし、病気でもないから大丈夫。」と放置している方、その考えはちょっと危険です。

 

便秘の症状を感じているなら、いまのうちに改善しておいたほうがいいかもしれません。

 

でも、どこからが本当の便秘なの?

便秘とは一般的に、排便の頻度が減ったり、便が硬く排便が困難であったり、残便感があるといった状態とされています。

実際に便秘で悩んでいる方の多くは排便の頻度よりも、すっきり排便ができない、排便があっても量が少なく、残便感があるといった症状があり、ひどい場合には日常生活に支障をきたすこともあります。

 

2017年に作成された「慢性便秘症治療ガイドライン2017」でも「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」と定義されています。つまり、必ずしも「1日1回排便がないと便秘」ということではなく、2~3日に1回の排便でも、すっきりと排便でき本人にとって苦痛にならないのであれば大丈夫ということです。

 

日本では、便秘であるという自覚症状をもつ人は男性で24.5%、女性で45.7%と圧倒的に女性の方が多いという調査結果が出ています。さらに年齢別に見てみると、20歳代から一気に倍以上増えています。また女性だけでなく、男女ともに50~60歳代で割合が増え、80代では100%を上回る結果となっています。(平成28年度国民生活基礎調査より)

 

便秘の原因とは?

便秘には、他の病気の部分的症状として起こる症候性便秘、薬の副作用によって起きる薬物性便秘、腸管機能の異常によって起こる機能性便秘がありますが、便秘で悩む方の多くがはこの機能性便秘です。

 

機能性便秘には、旅行先や引越し、職場の移動など環境の変化によって起こる一時的な急性便秘と、ストレスや運動不足、食事などが原因となり慢性便秘があります。こうした便秘の具体的な原因の一つが腸の蠕動運動の低下です。

 

ストレスや心因的要因により自立神経が乱れ、腸の蠕動運動が低下し、便の通りが悪くなることや、運動不足により大腸の蠕動運動が低下するとともに筋力も低下して便を排出させる力が弱くなってしまうことが原因とされます。

 

その他、食事の摂取量が少ないと、便のモトとなる材料が不足しますし、水分の摂取量が少ないと腸の中で便がかたくなり、さらに排便が困難になる原因にもなります。

食生活の乱れなどによる腸内環境の乱れも大きな原因の1つとされます。

便秘が引き起こす健康への害?!

便秘はただの便詰まりと思っている方が多いようですが、そのまま放っておくのは危険な症状と段々とお分かりいただけてきましたか?

 

食事をすると、食べたものが食道を通り、胃で消化されて、小腸へ運ばれます。小腸では栄養素や水分が吸収され、その後大腸へ運ばれます。大腸では小腸で吸収されなかったものから便が形成されて、肛門へと運ばれ排便されます。腸の働きは自律神経により支配されており、食べたものが胃に入ると自律神経より司令が出されて、腸の蠕動運動が始まります。便が直腸までくると、大脳に司令が送られ、便意をもよおし、便がスムーズに排便されます。

 

また、便秘を放っておくと、大腸内に便が溜まった状態となり、それが腐敗して有毒物質(悪玉菌)が生成されます。腸内に悪玉菌が増えると、脂質や糖の吸収にも大きく影響してしまうため、肥満や糖尿病などの生活習慣病を引き起こす原因ともなります。悪玉菌は発がん性物質を作りだしてしまうおそれがあるため、大腸がんのリスクも高くなります。

 

その他、腹部の膨満感、腹痛、食欲不振、吐気、肌荒れといった体の不調を引き起こしてしまいます。

便秘改善には「腸内環境」が重要

便秘の改善に向けて、まずやるべきことは、「腸内環境を整えること」です。

腸内には善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3つの菌が生息しています。乳酸菌やビフィズス菌で知られている善玉菌は腸の蠕動運動を担っており、排便を促進させます。大腸菌やウェルシュ菌などの悪玉菌は腸内で有毒物質を作り、便秘になるだけでなく生活習慣病やがんなどの原因にもなるとされています。

 

日和見菌は腸内細菌の中で1番多いとされており、腸内で善玉菌が多いと善玉菌の味方となり、悪玉菌が多いと悪玉菌の味方となりますこれらの菌は、おおよそ善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7の割合で存在しているのが理想の腸内バランスとされています。つまり、悪玉菌を減らし、善玉菌を増やすような食生活をすれば良いのです。

 

「悪玉菌を全部除去できないの?」と考えた方もいるかもしれません。もちろんそうなのですが、善玉菌は悪玉菌と戦うことで働きをなしています。悪玉菌は決して不必要な菌ではないということです。

 

毎日できる便秘改善のための食事 5つのポイント

1. 発酵食品を食べよう

腸内の善玉菌を増やすためにオススメなのが乳酸菌を多く含む発酵食品を食べること。

 

発酵食品というと、乳酸菌やビフィズス菌が多く含まれているヨーグルトや乳酸菌飲料をイメージされる方も多いですね。

 

“便秘にはヨーグルト“と思われている方が多いと思います。ですが、これらの菌が生きた状態で大腸に届くのはわずかとされ、どんどんと排泄もされていきます。効果を発揮するには毎日摂取して、補充すること。またヨーグルトは、メーカーによっても菌の種類が異なるため、自分に合う菌を見つけてもらうことも良い方法です。

 

効率よく善玉菌をふやすためには、植物由来の乳酸菌である味噌や醤油、糠漬けなどの漬物、

納豆、麹の甘酒など日本の伝統的な発酵食品を毎日の習慣にすることもおすすめです。そのほか、キムチやチーズなど、発酵食品を毎日の習慣にしましょう。

 

2. 善玉菌のエサとなる食物繊維を食べよう

食物繊維のうち、水溶性の食物繊維は、善玉菌のエサとなることがわかっています。

 

発酵食品とあわせて意識的に摂取しましょう。水溶性の食物繊維が多く含まれるのは、キノコや海藻、ごぼうやバナナ、もちむぎなど。また、水溶性食物繊維は、水分を吸収するとゲル状になって便を柔らかくする働きもあります。

 

食物繊維は、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維に分けられており、もうひとつの不溶性食物繊維は便の量を増加させ、さらに腸を刺激して蠕動運動を促進させ、排便を促します。

 

不溶性の食物繊維は、野菜や、海藻、キノコ類などのほか、インゲン豆やおから、あずき、えんどう豆など豆類に多く含まれます。意識的に食べるように心がけましょう。

 

3. 便秘にお水は必須

便秘の原因の一つとして水分の摂取が不足していることも考えられます。

 

水分は便を柔らかくする働きのほか、腸を刺激させる働きも。1日の摂取量は、水分で1.5〜2.0L程度を意識して、こまめに水分を補給すること、朝起きてコップ1杯の水を飲むことを心がけましょう。

 

また、冷たい水や炭酸水は腸を刺激させるのでおすすめです。

 

4. 油脂摂取でつるりと出す

油脂に含まれる脂肪酸は腸を刺激して、蠕動運動を活発にさせる働きがあります。

 

無理なダイエットをしている方で油脂を制限してしまうのはかえって逆効果です。

適度な油脂を摂取することをおすすめします。

 

おすすめの油はエクストラバージンオリーブオイルです。オリーブオイルに多く含まれるオレイン酸は、植物油の中でも最も酸化に強く、コレステロールバランス改善効果が高いことがわかっています。

油脂が不足していると感じている方は、普段の食生活に意識的に加えることも良いでしょう。

5. 食事のリズムで、腸にリズムを

できるだけ決まった時間に食事をし、食事のリズムを作ることでスムーズに排便することができます。

特に朝は最も排便しやすいので、朝食を食べて腸に刺激を与えて、排便を促しましょう。

 

また食事の量もポイントです。3食食べていても、量が少ないと便そのものが形成されません。適度な量を食べることが大切です。

 

5つのポイントを普段の食事に摂り入れることで、腸内環境を整えることができ、便秘の改善だけでなく肥満などの生活習慣病の予防や治療に効果がみられるのではないでしょうか。

え?腸内環境で痩せるの?デブ菌とヤセ菌

腸内細菌は近年、肥満やメタボリックシンドロームに関係する環境因子として注目されています。

 

腸内細菌は「バクテロイデス門」と「フィルミクテス門」の2種類が多くを占めています。

 

ヤセ菌とされるバクテロイデス門は善玉菌を好む日和見菌で脂質の吸収を抑制し、肥満を防いでくれるとされています。

 

デブ菌とされるフィルミクテス門は脂質の吸収を促進させるため、肥満になりやすいとされています。

 

ワシントン大学のジェフリー・ゴードンによる研究では、「肥満者と非肥満者の腸内細菌叢を比較すると、肥満者ではフィルミクテス門である腸内細菌叢多く、バクテロイデス門である腸内細菌叢は少ない。また、フィルミクテス門が多いとエネルギーの吸収率が上がるため太りやすくなる」ということが報告されています。つまり、同じカロリーの食事をしても普通の人に比べ、フィルミクテス門が多い人は太りやすいということです。

 

さらに、腸内環境を整え便秘を改善し、肥満改善にも関係しているとされているのが「短鎖脂肪酸」です。

短鎖脂肪酸は乳酸菌やビフィズス菌である善玉菌が、オリゴ糖や食物繊維を発酵させて作り出されます。特にごぼうやらっきょう、きのこ類、海藻類などの水溶性食物繊維が短鎖脂肪酸を有効に産生します。

 

短鎖脂肪酸は悪玉菌の増殖を抑制し、腸内バランスを保つとともに、短鎖脂肪酸の一つであるプロピオン酸が脂質の合成を抑制し、血中コレステロール低下を抑制、摂食抑制効果もあるとされています。

短鎖脂肪酸は腸内だけでなく、その他の臓器にも作用し、アレルギー症状を抑制する効果や糖尿病などの生活習慣病を改善する効果もあるとして注目され研究が進められています。

適度な運動で便秘を解消 

便秘を改善させるためには、腸の蠕動運動を正常に保つことや、心身のバランスを整えることも大切です。軽い運動やストレッチ、エクササイズには腸を刺激させる効果、リラックス効果が得られることで副交感神経が活発となり腸の蠕動運動が高まる効果が期待されます。

 

おすすめの運動方法

お家でできるストレッチ

仰向けになり、腕を胸の前でクロスさせ、起き上がって10秒間キープさせる。

繰り返し行う腹筋運動よりも便秘解消には効果的です。

朝がチャンスの運動

朝食直後が最も排便のチャンスとされるため、朝起きたら、ベッドの上で簡単な体操を行うことがおすすめです。

例えば、足を開いて腰を左右にひねるだけでも腸に刺激を与え、かつ副交感神経を活発にしてくれます。

お腹すっきりポーズ

便座に座り、前かがみになることで力が入らずスムーズに排便ができます。イメージは「考える人」のポーズです。または、足を便座と同じ高さに上げることも効果的です。イメージとしては体育座りでしょうか。どちらのポーズも直腸と肛門がまっすぐになりスムーズに排便ができます。

 

その他にもウォーキングやジョギンングなど20〜30分程度の軽い有酸素運動も効果的です。運動による適度な刺激とリラックス効果で便秘を解消しましょう。

腸をすっきりさせると、気持ちもすっきり!

いかがでしたでしょうか?

 

「たかが便秘。されど便秘」便秘を放っておくと、さまざまな病気の原因や太りやすい原因にまでなってしまいます。便は腸内環境の状態を示すバロメーターです。バナナのような便は善玉菌が多く、腸内環境は良好であり、硬い便や水溶性な便、臭いおならは悪玉菌が多く腸内環境が乱れているというサインです。

 

自分の便の状態を確認して腸内環境がどんな状態であるか知ることで便秘を改善しましょう。

便秘と向き合い、腸内をすっきりさせると気持ちもすっきりします。

 

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