【管理栄養士監修】プロテインの基礎知識まとめ

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最近、多くの方が飲み始めているプロテイン。「飲んだら太る」「飲んだほうが痩せる」「健康のために飲む」「筋肉を作りたいから飲む」など、様々な用途で飲んでいる方がいるようです。

 

さて、プロテインは、飲んだほうがいいのか?それとも飲まなくても良いのか?飲むなら、どれを選ぶの?そんなプロテインの疑問を解説していきます。

そもそもプロテインて何なのか?

プロテインとは、日本語に訳せば「たんぱく質」です。

食品では、肉や魚、卵、大豆製品などに多く含まれる栄養素ですが、日本では、プロテインというとサプリメント、栄養補助食品としての意味合いで使われています。

 

体内でたんぱく質は多くの役割を持っています。一つは、筋肉をはじめ、内臓、髪、肌、骨、血液、など体を作る働きがあり、さらに代謝に必要な酵素の原料にもなります。

 

また、カラダを温める働きもあります。これを「食事誘導性熱産生」と言いますが、たんぱく質は、3大栄養素である糖質、脂質に比べて、この食事誘導性熱産生が高く、効率的にカラダを温める働きがあります。

 

また、たんぱく質は、エネルギーを持つ栄養素としての働きもあります。エネルギーを持つ栄養素は、炭水化物、たんぱく質、脂質の3つだけであり、たんぱく質は、1g4kcalのエネルギーとしても活用されます。

 

エネルギーとして活用されるのは、炭水化物(4kcal/g)、脂質(9kcal/g)が不足している場合に、筋たんぱくを分解し、糖新生をへて、エネルギーを生み出す働きをします。

筋肉など、体内のたんぱく質が分解されてしまうことは、その後の予後にも響くため、たんぱく質をエネルギーに変換するような食生活や状態はあまり好ましいとされていません。

 

また、トレーニングなど運動により筋肉は分解が亢進するため、日常のトレーニングで分解した筋肉の修復のためにもたんぱく質の摂取は重要です。つまり、体を作る栄養素として、注目されている栄養素と言えるでしょう。

プロテインはどんな種類があるのか?

色々な種類のプロテインが販売されていますが、大きな違いは、原材料の違いです。

プロテインの原材料は大きく分けて、3種類あります。

 

乳製品に含まれるホエイプロテイン、カゼインプロテイン、豆乳に含まれるソイプロテインです。それぞれ特徴が異なるため、目的に合わせて選択することがおすすめです。

ホエイプロテイン

ホエイとは、乳清と言われるたんぱく質です。

ヨーグルトの透明で酸味のある水分が乳清と言われるものです。ホエイは、牛乳のたんぱく質の役20%を占め、メチオニンやシスチンなどのアミノ酸を中心に構成されています。

 

水溶性で、吸収が早く、血中アミノ酸濃度を短時間で上昇させることができるため、トレーニングの直後に摂取することで、効率的に、筋たんぱく質の合成を促します。

カゼインプロテイン

カゼインは、牛乳のたんぱく質の約80%を占めるたんぱく質です。

チーズやヨーグルトを固める働きのある乳固形分と言われる成分です。不溶性のため、溶けにくく、消化もゆっくりと行われるためゆっくりと吸収させ、持続的に蓄える働きがあります。

 

食事の時間が大きく空いてしまうときや就寝時などにもエネルギーを消費するため、間食や睡眠前、運動をしない日など、時間をかけてたんぱく質を補給したいときなどに向いています。また、お腹にたまるため、満足感を持続させる働きもあります。

ソイプロテイン

大豆を減量とするソイプロテインは、植物由来のたんぱく質です。

吸収は緩やかで、満足感が持続しやすい特徴があります。大豆本来のコレステロールバランスを改善させる効果、内臓脂肪を減らす効果などがあるためダイエットをしたい方にも向いていると言えます。

また、大豆イソフラボンなどの働きで、肌やホルモンバランスを整える働きなど美容効果も期待できます。

 

プロテインは太るの?

「プロテイン(サプリメント、栄養補助食品としての定義)を飲むと太るでしょ?」そんな疑問もありますが、実際にプロテインは太るのでしょうか?

 

基本的には、「プロテインが直接太る原因になる」のではなく、摂取の仕方に何か原因があるかもしれません。

 

プロテインには、種類があると解説しましたが、にプロテインは、単なる「アミノ酸単体」として商品とされているのではなく、ビタミンやミネラル、糖質などを合わせて、「プロテイン商品」として販売されています。この「プロテイン商品」には、増量用プロテイン、減量用プロテイン、健康維持用プロテインなど目的に合わせて、様々なタイプがあります。

 

それぞれプロテインの原材料の特徴の違いのほか、増量用ではより、しっかりとしたエネルギー補給と、筋肉を大きくするために吸収のよい糖質なども含まれ、カロリー自体も高いものがあります。減量期のものには食物繊維などを合わせているものもあります。

 

そのほか、代謝に必要なビタミンB群などのビタミンや鉄や亜鉛などのミネラルなどもプロテイン商品の目的に合わせて配合されています。

 

プロテインで太ると感じたとき、何で溶かして飲んでいるかも気になるところです。例えば、牛乳で飲む場合、牛乳コップ1杯150mlには、たんぱく質5.0gがありますが、そのほかにエネルギー101kcal、脂質5.7g、糖質7.2gが入っています。100kcalは、ロールパン1個と同じカロリー。つまり、毎回牛乳で飲んでいる場合には、たんぱく質の摂取以上にカロリー、脂質、糖質を摂取していることになるわけです。

 

食事をしっかりと食べ、運動をせず、エネルギー消費が少ないまま、プロテインを摂取すれば、摂取の方法によっては、増量して行くことも考えられます。プロテインの特徴を知り、どのぐらいの量をどのタイミングで摂取するのかを考えることが大切です。

1日に必要なタンパク質は?

では1日に必要なたんぱく質の量はどのぐらいでしょうか?プロテインは、飲めば飲むほど痩せると信じている方もいますが、忘れてはいけません、プロテインにもエネルギーが含まれています。

 

日本人の食事摂取基準2015(厚生労働省 5年ごと改正)では、たんぱく質の必要量は、18〜70歳の男性で50g/日、女性で40g/日(推定平均必要量)と定めされています。体重あたりのたんぱく質維持必要量は、0.72(g/kg体重/日)とされ、さらに高齢者においては0.85(g/kg体重/日)とされています。

 

一方、アスリートの場合は、1.2〜1.7g/kgが推奨されています。日本では、海外に比べて動物性たんぱく質の摂取が少ないことを考慮すると体重1kgあたり1.5〜2g程度を目安とするのが良いでしょう。

 

大まかに体重1kgあたり1gとした場合、体重60kgのヒトであれば、タンパク質の摂取は約60gとなり、これは、食事で摂取に置き換えた場合「卵なら7個」「納豆なら7パック」「豚肉なら300g」「鶏胸肉なら240g」ほどになります。

 

トレーニングの場合、この2倍量の摂取が必要です。たんぱく質をしっかり食べようと考えると、食事からの摂取では、かなりの量を摂らないといけないことがわかります。食べることが負担であったり、また、動物性の肉などに偏った摂取をすることで、たんぱく質だけでなく、飽和脂肪酸、カロリーなどの摂取量の問題が出てくるため、食事の他にプロテインを上手に活用することは、バランスよくたんぱく質を摂る方法でもあるわけです。

 

たんぱく質はどのぐらいまで摂っていいのか?については、日本人の食事摂取基準(2015年版)では、現在、上限値の目安である「耐容上限量」は設定されていません。これは、過剰摂取により生じる健康障害を起こす数値の明確な根拠がないためです。

 

また、ブログやネットでは、「1回のトレーニングによりプロテインおよそ20gの摂取が筋肉を増やすのに必要」という情報もあります。2009年、トロント大学Mooreらの研究により、「運動後の筋たんぱく質の合成に必要なたんぱく質量は20gであり、それ以上の摂取は効果が期待できない」と報告されています。ウエイトトレーニングを4ヶ月継続している男性6名を対象に、たんぱく質を0g、5g、10g、20、40g摂取させ、筋たんぱくの剛性率を測定した結果、20gと4gに有意な差が認められなかったという結論になりました。

 

そのため、20gという値が、いまだにあちこちで言われてはいますが、母数が少ないこと、高齢になるに連れて、たんぱく質の摂取量は必要となることを考えると、一概に「1回20g」とは言えないところです。

目的に合わせて、自分のたんぱく質量を意識することが大切です。

プロテインを飲むタイミングは??

プロテインの摂取のタイミングは、運動する場合には、最も筋たんぱく質の合成が高まる30分〜1時間の摂取が有効であるとされています。しかし、最近、合成感度は、その後も24〜72時間継続されると報告が出てきています。つまり、運動直後が、効率が良いけれど、その後1〜3日の間も筋肥大の効果が期待できるというわけです。

 

運動をしないで、プロテインを摂取する場合、オススメは、食事の少し前と間食のタイミングです。吸収が高いホエイプロテインではなく、植物性のソイプロテインを少量摂取することで、満足感が生まれ、食べ過ぎなどを防ぐ働きがあります。

 

また、間食に取り入れることで、体内のたんぱく質量を維持することができます。

そのほか、就寝時間を絶食の時間と考えると、就寝前にプロテインを摂取し、体内のたんぱく質量を保つ方が良いという考え方もあります。つまり、就寝前も摂取のタイミングとしてはオススメと言えます。この場合、摂取するべきは、吸収の緩やかなカゼインプロテインまたはソイプロテインを摂取するのが良いでしょう。

 

いかがでしたでしょうか?プロテインは、種類とタイミング、量、飲み方を選ぶことで、自分のカラダに合わせた摂取が期待できそうです。ただし、糖質、脂質、ビタミン、ミネラルなどの栄養バランスが整ってこそ、カラダはしなやかに効率的に動きますので、食事にプラスして、プロテインを上手に使って行きたいですね。

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