食物アレルギーの現状と子どものための代替案

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ここ15〜20年食物アレルギー疾患の患者数は急増しています。

子どもから大人までに認められますが、特に1歳未満の乳児に最も多く発症しています。

誰もが可能性のある食物アレルギーの現状の代替案を考えます。

食物アレルギーとは

私たちの身体は常に、異物が侵入すると、それを排除しようと免疫機能が働きます。

この免疫機能が異常な反応を起こすのがアレルギーです。 

 

食物は通常、異物とは認識されることなく、栄養として吸収されますが、免疫機能に異常がある場合や、消化・吸収機能が未熟であると、食べ物を異物として認識し、アレルギー反応を引き起こすことがあります。

 

これが食物アレルギーです。

 

身体は異物として認識した食物を排除するため、アレルギー反応を起こし、目や鼻、気管、皮膚などに症状が現れます。個人差はありますが、食べるだけに限らず、食物に触れることでもこれらの症状は見られます。

 

食物アレルギーは、どのような食物で引き起こすのでしょうか。

 

子どもにおける食物アレルギーの現況は?

食物アレルギーを引き起こす原因食品(アレルゲン)には、鶏卵、牛乳、小麦、ナッツ類、えび、かに、そばなどがあります。これら食物は7大アレルゲンといわれ、症例数が多いもの、もしくは、症状が重症とされる食物です。

 

中でも、子どもに最も多いアレルゲンは鶏卵であり、次いで牛乳です。

昔と比べ、食物アレルギーが増加した要因は、衛生状態の改善や生活環境の変化、栄養状態の向上などが考えられます。

 

食物アレルギーの増加に伴い、アレルゲンを含む食品を誤って摂取することでの事故が増えてきています。

 

そこで、アレルギー物質を含む食品が表示されるようになり、特定原材料(7大アレルゲン)を含む食品には表示の義務がされるようになりました。

 

しかし、最近の特徴としては、この7大アレルゲンだけでなく、果物や野菜、芋類などによる食物アレルギーの報告もされていのが現状です。

 

油断できない、食物アレルギーによる症状

食物アレルギーの発症部位や症状の度合いには個人差があります。

 

症状として最も多いのが蕁麻疹や湿疹、発赤、痒みといった皮膚症状です。その他、咳や喘息、呼吸困難となる呼吸器症状まぶたや唇の粘膜が腫れる粘膜症状もみられます。

 

そして最も怖いのが「アナフィラキシーショック」です。

 

アナフィラキシーショックは、アレルゲンが体内に入ると、短時間で全身のあらゆる臓器にアレルギー反応を起こし、ショック状態に陥ります。呼吸困難や血圧低下、意識障害、最悪の場合心停止となることもあります。

 

実は、恐ろしい食物アレルギーですが、ではいったいどのように付き合っていくべきなのでしょうか?

食物アレルギーの治療と代替案

食物アレルギーの治療は、医師による正しい診断から始まります。

原因食品は何か、食べられる範囲など具体的な指導のもと、治療していくことが大切です。

 

とはいえ、食物アレルギーの子どもをもつ保護者にとって、不安や悩みを抱えている方も多いはず。ここで食事において気を付けておきたい3つのポイントをご紹介します。

 

アレルゲンとなる食品がどのような食品に入っているかを把握する

卵や牛乳などアレルゲンそのもの以外に、加工食品や調味料など思わぬ食品にアレルゲンが入っているものは多くあります。

食べられる範囲にもよりますが、どんな食品に含まれているかの把握と、食品を選ぶ際には必ず、成分表示もしくは、アレルギー表示を確認しましょう。

 

外食をする場合も、必ず確認を行い、あいまいな場合は食べないことが最も安全です。

 

アレルゲンとなる食物の必要最低限度の除去

食事治療は、アレルゲンとなる食物を除去することが基本とはなりますが、食事治療の目的は、アレルゲンを除去し続けることではなく、症状を起こさずに食べられるようになることです。

 

同時に、成長期の子どもにとって、栄養面や食事の質の配慮も大切です。

 

食物アレルギーの場合、アレルゲンとなる食物は加熱や発酵によりアレルゲン性が低下することがあります。医師の指示のもと食物の除去は必要最低限度とし、除去する食物の代替品を用いて栄養不足を防ぎましょう。

 

では、代替食にはどんな食材を代わりに使えばいいのでしょうか?

 

例えば、卵や小麦粉をつなぎとして加えるハンバーグは、卵やパン粉の代わりにふかして潰したジャガイモを加えることでつなぎを入れたようなふわふわのハンバーグになります。

 

シチューの小麦粉の代わりには、片栗粉、牛乳の代わりは豆乳で代用できます。

 

パウンドケーキには、卵、バター、牛乳がよく使われていますが、ベーキングパウダーやバナナ、豆乳などで美味しく仕上げることができます。

小麦粉の代わりに、米粉、おからなどを使うこともできます。

 

代替食の工夫は、管理栄養士など専門家をはじめ、アレルギー用の料理本なども参考にすることがおすすめです。

 

まわりの大人の理解を得る

保育園や学校などの集団生活を行うにあたり、正しい情報提供を行うことが必要です。

また、親せきや友人にも、誤食がないように、食物アレルギーであることを伝えて理解を得ることも大切です。

 

子どもの食物アレルギーの場合、成長に伴い、消化、吸収機能が発達してくるため、アレルゲンに対し耐性がつく可能性は高いです。耐性がつけば、食べる範囲も広がります。

 

子どもたちのQOL向上のためにも、定期的に食物負荷試験を行い、食べられる範囲を広げられるといいですね。

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管理栄養士 栄養士戦隊☆青レンジャー 大学を卒業後、保育園に勤務。子供たちの給食の献立作成など食育活動を行う。その後、病院へ勤務、患者様の栄養管理を主に担当。現在は、株式会社エビータでの栄養相談や執筆、料理など多くの方への健康管理を幅広く実施中。栄養士戦隊☆事務局として、栄養士大学の運営などを行なっている。 栄養士戦隊☆:https://eiyoushisentai.com

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