酢の栄養と効果!健康な毎日に酢を取り入れよう

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料理には欠かせない存在としておなじみの「酢」ですが、その正体については意外と知られていません。

なんとなく「栄養がある」とか、「料理をおいしくする」といった、ふわっとしたイメージのみで語られることがほとんどではないでしょうか。

そこで、この記事では、酢の原料や具体的な効能などを詳しく解説し、酢が持っている本当の魅力について迫っていきたいと思います。ふだんの食生活における栄養などが気になる方はぜひ参考にしてください。

酢は日本を代表する調味料

酢とはなにか

「酢」とは、白米や玄米などの穀物を蒸したあと、麹菌と水などを加えてアルコール発酵させてつくられる調味料です。

酢酸(さくさん)と呼ばれる酸っぱい成分を3~5%含んだものが一般的です。

酢酸を作りだすためには、酢酸菌を加えて酢酸発酵を行うという工程が必要です。

またその後は、熟成期間として数カ月から数年寝かせてようやく完成となります。

酢にもさまざまな種類がありますが、「食酢(しょくす)」については日本農林規格(JAS)の「食酢の日本農林規格」で規格が決められています。

日本の酢の歴史

酢は4世紀末から5世紀くらいには作られていたと言われており、非常に古い歴史を持った日本を代表する調味料です。

江戸時代になると紀伊国(きいのくに)では酒粕を原料とする粕酢、和泉国(いずみのくに)では米や麹を原料とする米酢が作られるなど、日本の各地で上質な酢が競い合うように生まれています。

もちろん、日本以外でもぶどうを原料とした果実酢など、さまざまな種類の酢が作られています。

もっとも古いものは紀元前5000年のバビロニアで作られたものです。

日本の酢と西洋の酢とでは、日本酒とワインほどの風味の違いがあります。シチュエーションに応じて使い分けたり、味の違いを楽しんでみるたりするのもおすすめです。

酢を取り続けると内臓脂肪が減る

酢はダイエットによいといわれていますが、実際に内蔵脂肪などを減らすはたらきがあります。

代表的なのが「酢酸」です。

酢酸には脂肪の蓄積を抑えるというはたらきがあるため、内蔵脂肪が増えるのを防ぐ効果が期待できるのです。

また、酢酸は体内では「クエン酸」にも変化するのですが、クエン酸は脂肪をエネルギーに変換するというはたらきがあります。

同時に酢に含まれる「アミノ酸」が脂肪燃焼を促進するため、酢を取ることによって内臓脂肪を減らすことができるのです。

食事に酢を加えるだけでも十分に効果を期待することができますが、運動する30分から1時間前に酢をとって脂肪の燃焼を促進するという方法もあります。

古くから疲労を起こす原因物質は「乳酸」であり、これが筋肉中に過剰に蓄積されることで生じると言われていました。

これは『激しい運動後、筋肉内の酸素が低下するとともに、酸素を必要としないエネルギー代謝・解糖系の最終段階である乳酸が生成され蓄積されることで、体内酸性化(アシドーシス)を生じ、筋収縮が阻害される(=疲労感)』という機序によるものでした。

しかしこの説が2004年に、科学誌サイエンスで発表された論文によって大きく覆されました。

 

乳酸ができるということは糖を使っているということです。

エネルギー源は、主に糖と脂肪が分解されて生成されます。

そして安静時や強度の低い運動時には脂肪の方が糖よりも多く使われます。

糖は使いやすいのですが、量は多くないので、多量の糖は使わないようになっています。

ところが運動強度が上がってくると、糖の利用が高まります。

そして糖の利用が高まると、糖を利用する際にできる乳酸が多くできます。その為、糖を多く利用するような強度の高い運動では、乳酸が多くできます。

 

スポーツドリンクなどにも乳酸が入っています。

肉、魚、ヨーグルト、ワイン、漬け物等、いろいろな食品にも入っていて、乳酸は食事でも多く摂取されています。

運動中には速筋線維から乳酸ができて遅筋線維や心筋で多く使われています。

 

クエン酸の疲労回復効果を謳う場合、 「クエン酸が乳酸の分解、除去に効果がある」というのが大前提となっていました。

この前提は崩れましたが、運動前後のクエン酸投与の研究において、クエン酸は疲労回復効果があるとされています。

 

クエン酸が運動前のストレス減少、運動後の肉体疲労の軽減に効果があったのは、乳酸を素早く分解・除去するからではなく、 ATPの産出を増加するためではないかと推測されています。

酢はビタミンCの吸収をサポートする

「ビタミンC」は人間の健康にとって非常に大切な栄養素の1つです。

老化の原因となる活性酸素を抑えるはたらきがあるため、美容のためにも欠かせないものです。

 

ビタミンCは茹でることによって汁へ流出してしまいます。

また、食材との組み合わせによってはビタミンC破壊酵素の影響で、大きく損失する場合もあります。

この酵素を含むにんじんやきゅうりを生でサラダ等にした場合、ほかの野菜が持っているビタミンCを壊してしまいます。

酢酸にはビタミンCを壊す酵素のはたらきを止める作用があるので、そこで酢をふりかけておけば、酵素の働きを抑制してビタミンCは壊れにくくなります。

食欲増進と体力アップに期待できる

食欲がなくなる理由

夏などに食欲が出なくなってしまうときがありますが、これは「食欲中枢」に原因があることが少なくありません。

食欲中枢とは、脳の視床下部の外側にある「摂食中枢」を指します。

ここのはたらきが低下すると食欲がなくなってしまうのですが、酢の酸味は味覚や嗅覚を通して摂食中枢を刺激して食欲を上げてくれるという効果があるのです。同時に酢酸が胃液や唾液を分泌させるため、消化酵素のはたらきが活発になってより食事が進むようになっていきます。

酢の主成分である酢酸には唾液や胃液の分泌を促進し、消化酵素のはたらきを活性化させるはたらきがあります。

消化酵素のはたらきが活発になると胃のはたらきが良くなるため、酢は食欲増進のサポートに適していると考えられています。

酢で体力アップ

また、酢をとることは、エネルギー不足が解消されて体力がアップするというメリットもあります。

単に食事の量が増えるということではありません。

グリコーゲンは細胞のエネルギー源となる「グルコース」を安定して貯めておくことができるものであり、人間の活動にとって非常に大切です。

これによってエネルギー不足を防ぐことができ、体力がアップするという効果が生まれるのです。

腸のはたらきを活性化して便秘改善

酢は腸を活発にする

腸の老化防止に対しても酢は大きな役割を果たしています。

腸の老化の原因の1つに活性酸素があげられますが、高い抗酸化作用があるビタミンCやビタミンEをとることで活性酸素が増えすぎるのを防ぐことができます。

酢はこれらのビタミンにはたらきかける作用があるため、腸内で活性酸素が増加することを防ぐのに非常に役に立つ存在なのです。

 

「炭酸ガス」によって便秘が改善するという効果も期待できます。

腸内に達した酢によって発生する炭酸ガスは、腸の活動を活発にするというはたらきを持っています。これによって新陳代謝が促進され、便の排出もスムーズになるのです。

血液をサラサラに!

ドロドロ血液を防ぐ効果

血液は人間の健康に直結しており、血液がドロドロになってしまうとさまざまな病気を引き起こしてしまいます。

そのため、血液をさらさらの状態にしておくことが大切になりますが、酢をとることは非常に効果的な方法として知られています。

血液中のクエン酸はカルシウムイオンと結合することで、血液の凝固を防いでくれるのです。

また、血液の中の中性脂肪を減らして血液凝固を防ぐというはたらきがあります。

酢は血管も守る

ドロドロ血液は血圧を高くするだけでなく、動脈硬化を引き起こすという危険もあります。

症状が悪化すると、脳梗塞や心筋梗塞などの重大なトラブルに発展する恐れもあるため、決して軽視できるものではありません。

 

クエン酸は赤血球にはたらきかけて毛細血管を通りやすくするという効果があるため、血管の保護にも役立つというメリットがあります。

年齢を重ねるとどうしても血管が弱くなっていきますが、酢をとることで血液の流れがスムーズになり、血管の負担を減らすという効果が期待できるのです。

クエン酸はビタミンCと併せて摂取することで抗酸化作用を発揮します。

 

酢に含まれている酢酸が細胞に入ると、血管の壁に作用して血管が拡張するので、血液が流れやすくなり血圧が下がると言われています。

酢には血圧を正常化する効果のほか、血中コレステロール値の抑制効果もあります。

塩分の抑制で高血圧防止

醤油の塩分に注意

酢は高血圧の防止にも役立ちます。

もちろん血液や血管によい影響を及ぼすということもありますが、料理の塩分を抑制することにも活用できるのです。

料理に使う塩分を減らしても、酢の酸味によって物足りない印象を補うことができるからです。

料理で使う塩分が多い調味料の1つに「醤油」があげられます。醤油だけで味付けをする代わりに、醤油と酢を混ぜた「酢醤油」を使うだけで、大幅に塩分をカットすることが可能になります。

酢醤油のかわりに「三杯酢」を使うという方法もあります。

三杯酢は、醤油・酢・みりんを同じ比率で混ぜ合わせて作ることができます。

さまざまな料理で塩分抑制

塩分が多いのは醤油だけではありません。「ソース」にも同様のことが言えます。

この場合も、醤油と同じように酢とブレンドすることで塩分をカットすることができます。

ほかにも「ポン酢」があります。

最近では減塩ポン酢なども販売されていますが、お気に入りのポン酢を使いたい場合は、酢とポン酢を混ぜるだけで減塩ぽん酢の出来上がりです。

 

塩や醤油を多くつかう「おひたし」や「含め煮」などにもこういった方法が効果的です。

また、「焼き魚」や「肉の炒め物」などにも活用できます。

単に塩や醤油の代用品として使うだけでなく、酢の種類を変えることで、よりおいしい料理を探求するという楽しみも生まれます。

サラダなどで試してみるのもおすすめです。

酢の種類でどう変わる?

酢の分け方

一般的な酢には「穀物酢」と「果実酢」という2つの種類があります。

名前が示すとおり、穀物を原料としているのか、果実を原料としているのかという違いがあります。

つくり方にも違いがあり、成分や風味などの違いが生まれます。

米酢

米酢は米を主原料として醸造された酢です。

主原料というのは、「1リットルあたり40グラム以上の米を使用している」という意味です。

白米はさほど栄養価が高くないといわれていますが、発酵して酢になると15種類のアミノ酸と70種類以上の有機酸を含む非常に栄養価の高い食品になることが特徴です。

米黒酢

米黒酢は米・小麦・大麦が1リットルあたり180グラム以上使われている酢です。

発酵させる際は黒い陶器(カメ)を使うことで知られています。

発酵・熟成の期間も長く、1年から3年をかけてじっくりと作られることが特徴です。

米酢よりもさらに多くのクエン酸を含んでおり、健康への高い効果を期待することができます。

一般的な穀物酢

米酢や米黒酢も穀物酢に含まれますが、それ以外の穀物を原料とした酢をまとめて「穀物酢」と呼びます。

一般的に市販されている酢はほとんどがこのカテゴリーに分類されます。

小麦や米、コーンなどさまざまな穀物がブレンドされ、さっぱりとした風味のものが多いと言えます。

栄養価は米酢や米黒酢ほどではありませんが、家庭での料理などで扱いやすいという特徴があります。

りんご酢

りんご酢は「シードルビネガー」と呼ばれることもあり、りんごの搾り汁が1リットルあたり300グラム以上使われています。

酢酸成分が少ないので飲みやすい一方、栄養価が豊富なため、ダイエットなどにも向いています。

インスリン機能を最適化して血糖値を抑えるはたらきがあるため、糖尿病の予防にも効果的です。

バルサミコ酢

原料にブドウを使っているのがバルサミコ酢です。

一般的なぶどう酢とは製造方法も異なり、25年以上にもわたって熟成された「ストラヴェッキオ」のような高級品が多くあります。

酸味の少ない濃厚な風合いが特徴で、デザートに使われることもあります。

抗酸化作用をもつポリフェノール「プロアントシアニジン」を多く含んでおり、アンチエイジングなどの効果を期待することができます。

酢の摂取には注意点も

酢は非常に身体の健康を高める機能性が高い調味料ですが、摂取の仕方については注意する必要があります。

酢に含まれる酢酸には、ものを溶かしてしまう性質があるためです。特に、歯の表面のエナメル質にダメージを与える恐れがあります。エナメル質が溶けてしまうと、虫歯や知覚過敏などのトラブルを引き起こしてしまう可能性があるのです。

 

また、胃腸が弱い人も注意しておく必要があります。酢酸が胃腸を荒らしてしまうことも少なくないからです。

酢酸は刺激が強い成分であるため、酢を摂取する際には原液で飲まないようにすることが大切です。

料理に混ぜたり、水や炭酸で割ったりして、摂取することが基本です。

また、ドリンクにして飲んだ場合は、歯のエナメル質を守るためにうがいをしましょう。

毎日小さじ1杯から始めてみては?

このように、酢は料理をおいしくするだけではなく、非常に多くの栄養成分を含んだ健康食品です。

健康や美容に関心がある方にとっては大変に魅力的な存在です。

和食から洋食まで、どんな料理にも使えるという特徴もあります。まずは毎日小さじ1杯の摂取から始めてみてはいかがでしょうか。

 

 

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美容食インストラクター/美容栄養学専門士/管理栄養士 日本ビューティーヘルス協会 会長 一般社団法人健康栄養支援センター 代表理事 栄養コンサルタント社 代表 関西コレクション エンターテイメント 美容栄養学 講師 モデル・タレント・ミス大会フードトレーナー 管理栄養士、美容食インストラクターとして、美容栄養学資格講座を主宰し科学的根拠に沿った美容栄養情報を世に送り出す為、日々邁進している。 料理教室や講座、行政関連の講演会などもこなし、テレビや雑誌などマスコミにも多数出演している。

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